【20代】教員から転職すべき?しないべき?未来の可能性
●はじめに
学校の先生こそ将来の自分の人生を考えるべき!生徒を幸せにするためには自分の人生が豊かでなければいけないよね。
管理人も教育業界で10年以上勤める現役教員です。教員の傍らこのサイト運営も行なっています。
まず一つ言えることは今の学校の先生は様々なことにすり減っています。
昔は崇拝される立場の教員という職業が、今となっては生徒よりも立場の低い職業になってしまったのは何故でしょうか?
大人と子どもの立場が逆転し、子どもは大人の揚げ足を取ることを考え、大人はその子どもの目を気にしながら言葉を選ぶ・・・
昭和の時代から平成、そして令和へ・・・
本当にさまざまな職業の価値が変わってきていますね。
教員を指導するはずの校長や管理主事の中にも、かつては暴言、体罰を行っていた人もいるくらいですからね。やるせない気持ちになるのは当然です。
それでも時代の変化にみんな対応しているのです。
そんな時代の中で高い志を持って教育という現場を選んだ20代、30代に発信したい。
若い世代の教員、これから教員を志す人が少しでも人生を豊かに生きていくために役に立てればと思っています。
●先生が実は知らないあれこれ
教職員という職業は原則副業禁止です。また、大概の人は大学を卒業後、教育現場での講師経験を経て、各勤務校、都道府県で採用になります。
そのため、全くと言っていいほど他業種の仕組みや形態を把握していないのです。
私も教育業界での仕事をしながら、この実情には大きな危惧を覚えていました。
先生方は教科指導、生徒指導のノウハウは磨かれますが、進路指導という観点でいうと実は知識のなさから手薄なところがあります。
自身の就職活動はまずしたことがないわけですから。
そこで教員の目線から、教員はあまりわからない世の中の仕組みをまとめていきます。
①エントリーシートの書き方
このことは教員採用の特性上仕方のないことではあります。
教員になるまでの過程は、
このようなサイクルを経て教師としてのキャリアを積み重ねます。
このことは就職指導をする際に大きくデメリットとなるほか、もしかしたら自身の可能性にもフタをしていることが考えられます。
まずエントリーシートとはそもそもどんなものなのか?
そもそも書いたことがない人も多いので、履歴書との違いが説明でいない場合が多いです。
※エントリーシートの詳しい書き方を知りたい方はこちらの記事を参照にしてください。
②他職業の企業年収
むしろ地方に行けば行くほど教員(教育公務員)の生涯年収や補償は安定していると言えることは間違いありません。
ですから、あまり他の業界の年収や給料の状況というのは気にしないことが多いんです。でも、それって社会を知らないって言われても何にも言えませんよね。教育業界以外結局わからなければ人生を損している可能性は消えません。
そういう意味で教員から他職業への転職を考えていくときは、ある意味考えなければいけません。
実は転職し、公務員時代よりも給料が上がったという例は意外と少ないのです。
だからこそ副業や第二収入があればよりゆとりを持った生活が送れると考えるのです。
③教員から転職の方法
転職を考えるかどうかはもちろん人それぞれですが、自身のキャリアアップは常に意識していくものでしょう。そういう意味では常に他業種や業界の情報にはアンテナを貼っておく必要がります。
ちなみに就職指導をするときにとてもこの情報や知識は役に立っています。学校の先生だからと言って役職にふんぞり帰っていてはダメだということですね。
教員の1年間は4月に始まり3月に終わります。
しかし、業務が落ち着くということはありません。
学級経営、授業、部活動、分掌業務・・・あっという間に1年が過ぎ去り、また始まります。
つまり転職を考えていく時間や余裕はないに等しいのです。
そんな状況下で働く教員が、
学校業務と同時進行での転職活動は難しいですが、転職サイトやエージェントに依頼して情報を集めながら準備することは意外にもできるのです。
自分以外のことに時間を割かなければいけない教員にとってエージェントの活用は特に間違いありません。
④原則副業禁止のため副業のメリットがわからない
業界ごとの副業の認識
2018年から政府の「働き方改革」の推進により民間企業でも積極的な副業の解禁が進められました。
しかし、学校現場では依然副業は法律によって禁じられています。(場合によっては可能。詳細はこちら)
つまり学校現場にいると教員は副業という考えは禁止事項であるためそもそも考える機会が少ないのです。
しかしながらはっきりと言いますが・・・
副業をすることで得られるメリット
①副業を通して得られるスキルが多い ②隙間時間を利用し、生活を豊かにすることができる ③普段関わることのない業種に触れ合うことで様々な考え方を学ぶことができる ④経済や社会の仕組みを学ぶことができる
他にもたくさんのメリットがあります。
副業についての記事はこちらを参照してください。
しかしながら、教員である以上生徒指導、授業、部活動・・・他の一般企業に勤める人ではできない大切なことを教えているため、生徒にかける時間がメインで副業にさく時間などはまず取ることができない・・・というのが現状なのです。
そもそも法律で禁止されてたらできないよね。
それが一概にそうとも言えないんだ。そのことについての記事も紹介してあるからぜひ読んで役立ててみて!
⑤フレックス勤務や在宅勤務のメリット
基本的に教員は定時出勤、定時退勤にしばられます。
むしろ教材研究、部活動等でサービス残業の日常化。
昔は安定の公務員という背景があったため、「そんなもんだ」という感覚で当たり前にできていましたが、昨今の「働き方改革」「副業によるセミリタイア」「FIRE」などの言葉が世の中に出回ってきたことで、「ブラック教員」というレッテルが貼られ始めてきています。
教育のあり方もどんどん多様化し、時代のニーズに合わせた形で教員も変化が必要になってきているはずです。
・・・が、国や行政を動かしてきているのが高齢者のうちは大きく体制が変わることなどないでしょう。
知らないままに、時代の流れに取り残される可能性が教育現場には秘められています。
だからこそ
○「フレックス勤務」とは
始業時間、就業時間を雇用者が設定するのではなく、従業員が自ら決めるという方法です。
現状全ての業務でフレックスタイムを導入しているところは地方に行くほど少ない現状ですが、一部や部分的に導入している企業は着実に増えてきています。
例えば1ヶ月に40時間働くとすると、基本的には1日8時間労働になります。フレックスタイム制の場合、ある1日を6時間勤務にして、別の1日を10時間勤務にすることが可能です。さらに、8時から17時までの勤務予定を、9時から18時までに変更することもできます。 こうして社員が、自分の都合やその日の業務量に合わせて、勤務時間の調整ができる仕組みになっています。
令和2年に、厚生労働省が行なった調査によると、フレックスタイム制を導入している企業は全体の6.1%でした。しかし企業規模で比較すると、従業員が1,000人以上の企業は28.7%で、規模の大きい企業にとっては比較的導入しやすい制度であることがわかります。 フレックスタイム制は、企業全体で導入しなければならないわけではないことから、部署ごとや特定の職種、または各人に対して適用している企業も少なくありません。
フレックス勤務をしやすい業種・しにくい業種
導入率上位3業種
業種 | 導入率 | |
1位 | 情報通信業 | 25.3% |
2位 | 学術研究、専門・技術サービス業 | 13.9% |
3位 | 複合サービス事業 | 12.3% |
導入率下位3業種
業種 | 導入率 | |
1位 | 医療、福祉 | 1.7% |
2位 | 教育、学習支援業 | 2.0% |
3位 | 建設業 | 2.1% |
4位 | 宿泊業、飲食サービス業 | 2.3% |
やはり、対人、サービスを主とした業種にフレックスタイムはなかなか難しい現状なのがわかります。
つまりこれから先、教育業界もフレックスタイムが常態化されることはほぼ考えられないということです。
もしも、
○教員の在宅勤務の現状
コロナ禍の現状では「リモートワーク」などの在宅での仕事の仕方も増えてきていますが、教育業界がそもそも生徒と時間を共有するという大前提の時点で、時間による自由は確約されません。
在宅といっても教員の場合は固定勤務と変わらないのです。
実態を踏まえると教育現場、特に学校の教職員のフレックスタイムは実現するのは厳しいということです。
やっぱり時代が変わっても教員の大変さというのは変わらないんじゃな・・・
⑥自身で稼ぐ収入の増やし方
教員は当然ながら固定給です。公務員であることがほとんどなため緩やかに昇給していきます。
しかし、
教員という職業柄、自身の成果や取り組みが収入に直結することはほぼありません。
自身で収入を得るためには、本業の収入とは別のもう一つの柱を確立しなければいけないのです。
しかし教員は原則副業は禁止なので、転職をするのも一つの選択ではある。
しかし、教員という仕事もとても魅力的。そんな時は教員でもできる副業を始めるのも一つの手段だということです。
●教員の未来はないのか?
未来予測のしにくい現代社会では、つぎの5つの行動指針を持つことが大切だ
(1)「好奇心」 たえず新しい学習の機会を模索し続けること
(2)「持続性」 失敗に屈せず、努力し続けること
(3)「楽観性」 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
(4)「柔軟性」 こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
(5)「冒険心」 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
教員という職業は狭い畑の中で専門性を生かすことに特化した職業です。
ですがそのために社会の仕組みや、経済の仕組みが知らなくても成り立ってしまうことが多いデメリットもあります。
そのため教員もしっかりとした行動指針を持って自分の人生を豊かにすることを意識するべきです。
ですが、そんなことは全くありません。むしろ無知であることを自覚した方が絶対に自分の人生を豊かにしてくれます。
また、教員の仕事は拘束時間は依然多く、なかなか自分の時間が作れません。
その中でも学びを続けるには、
そのためには違う業界に興味を持つことが重要になります。決して転職をした方がいいという話ではありません。
このことは教育業界でとても有意義なことです。
教員の未来は決して暗くはありません。
そして自分の人生には様々な可能性が秘められています。
その可能性をどう表現していくかが20代教員のターニングポイントです。
それを踏まえて転職するべきか。それとも副業という手段も検討するのか。
きっと選択のヒントになるはずです。
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